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2020年08月24日

ふるさと納税の寄附額は7年ぶり減少の4875億円に<地方税>

ふるさと納税は、自分の生まれた故郷だけでなく応援したいどの都道府県・市区町村に対する寄附でも対象に、寄附金のうち2000円を超える部分について、一定上限まで原則、所得税・個人住民税から全額が控除される。総務省が公表した「ふるさと納税に関する現況調査」結果では、2020年度課税における寄附額が約4875億円で前年度の約0.95倍となり、7年ぶりに減少したことが明らかになった。

調査は、昨年1月から12月までの1年間に行われたふるさと納税について、2020年度課税で控除対象となる額や寄附者数をとりまとめたもの。ふるさと納税の寄附額は前年度の約5127億円から約4875億円へと4.9%減少した。これは、「返礼品の返礼割合3割以下」かつ「返礼品は地場産品」との基準を満たした自治体を特例の対象とする新制度が2019年6月から始まり、過度な返礼品競争に一定の歯止めがかかった結果とみられる。

ふるさと納税に係る住民税控除額は約3265億円から約3391億円へと約1.04倍に、控除適用者数は同約395万人から約406万人へと約1.03倍になり、いずれも微増となった。ふるさと納税の寄附額は、一定上限まで原則、所得税・個人住民税から全額が控除されるわけだが、その分、寄附者が多く住む自治体ほど減収額が大きくなる。ふるさと納税に係る住民税控除の適用状況を都道府県別にみると、「東京都」が断然トップとなった。

「東京都」の住民の控除適用者数は約84万人で、その住民税控除額は約859億円にのぼる。次いで、「神奈川県」が同約43万人で控除額は約365億円、「大阪府」が同約37万人で控除額は約287億円と続き、大都市部から地方部への税流出という傾向が裏付けられるものとなっている。都市部の住民が地方に寄附すると地方財政は潤うが、一方で本来徴収できたはずの住民税が減る都市財政は苦しくなり不満が高まることになる。

なお、寄附金税額控除に係る市町村民税控除額の多い市区町村は、「神奈川県横浜市」が約145億円で最多、「愛知県名古屋市」約86億円、「大阪府大阪市」約71億円、「神奈川県川崎市」約64億円、「東京都世田谷区」約49億円と続き、上位20団体には東京都23区などの都市部が目立つ。税収減の一部は国からの地方交付税で補てんされるが、交付税を受けない東京の23区や川崎市などは純粋に減収となる。


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